議員年金の復活は許さない!

実は無くなっていなかった!かつての議員年金

 議員特権として問題となった地方議会の議員年金制度は平成23年に廃止されましたが、実は、全てが完全になくなったわけではありません。廃止当時に既に受給していた元議員、あるいは受給資格があった議員は、引き続き受給することができる制度として、現在も残ったままになっています。
 市民は、満額受給しても十分とは言えない国民年金などでありながら、議員はこれに加え、低廉な掛金で優遇される議員年金が受給できるわけです。掛け金が安い分、多くの税金を投入して維持しており、今もなお、市民の税金が使われています。議員年金の問題は、決して過去の問題ではありません。

なんと!遺族年金まである

 えのき内が、確認したところ、現在、吹田市で議員年金を受給している議員OBは23名であり、1人当たりの受給年額の平均は168万6,922円です。また、現職議員36名のうち、将来受給する資格があるのは6名であり、今後も継続的に市税が投入されることが見込まれる状況です。
 さらに言えば、この議員年金制度には遺族年金があり、議員本人の死後も配偶者が年金を受け取れる仕組みで、現在15名が受給している状況です。それらを含め、平成27年度では吹田市の議員OBや遺族に対し、総額5,277万9,699円もの議員年金が支出されています。さらに、その原資は、全国の市の負担金で賄われており、吹田市は平成27年度には1億5,831万6,600円もの負担金を支払っています。これは全て市民の税金です。
 国民年金などに加入する多くの国民、市民が、現在の年金額に不満を持ち、または将来の年金額に不安を持っている中において、今も残る議員年金という特権的制度が理解されるはずがありません。このような議員年金制度は完全に廃止すべきです。

議員年金が復活か!?市議会で可決

 そのような中、再度、議員年金を復活させようという動きが全国の地方議会で起こっています。吹田市議会においても先の定例会で、自民党と翔の会から、「地方議会議員の厚生年金への加入を求める意見書」が議会へ提出され、公明党も賛成し、可決してしまいました。(当然えのき内は反対。賛成18票、反対17票)
 これは、厚生年金への加入を求めるものですが、厚生年金は掛け金が労使折半であり、これにより、新たに全国で200億円の公費負担が必要になるとの試算があります。結局、国民・市民の税金が投入されることになります。認めるわけにはいきません。

POINT
議員年金の完全廃止を!
復活なんてとんでもない