市民は水道料金アップ、職員は給与アップ

 残念ながら4月から水道料金が値上げされてしまっています。えのき内は大阪維新の会の仲間と共に反対しましたが、力が及ばず、申し訳なく思っております。
 水道は欠かすことのできない生活インフラであり、その維持管理や更新にお金がかかるのは仕方ないことです。しかし、大規模更新の見通しの甘さや問題の先送りによって生じた財源不足を、水道料金値上げで「現在の市民」に、借金として「未来の市民」に押し付けるやり方は到底承服できるものでありません。まずは役所の改革、徹底的な経営努力をすべきです。役所内でバラバラの水道部と下水道部を統合するなど経営の効率化を行うべきなのです。
 そのような中、さらにとんでもないことに吹田市議会3月議会で、職員等の給与アップが決まりました(当然えのき内は反対)。これは国家公務員の給与水準を決める人事院勧告にそって給与アップをしようとするもので、市職員と共に水道部の職員も給与アップしました。なお、市長も議員も報酬アップです。(年収で市長141,120円、議員136,500円、水道部職員平均60,978円のアップ)
 市民に水道料金アップという負担を押し付けるのとまさに同じタイミングで自らの給与をアップするという厚顔無恥なやり方に憤りを感じます。
 少し分かりにくいのですが、吹田市水道部は、単に市役所の一部署ではなく、地方公営企業といって独立採算制が原則とされる企業でもあります。ですので水道事業の財源不足は税金ではなく水道料金アップでまかなう必要があるという考えなのです。財政非常事態宣言が解除され、後藤市長は一般会計においてゆとりのある過去最大規模の予算を組みました。市民に負担のある部分については一般会計とは別だとして、水道料金アップをしながら、自らの給与待遇については一般会計の職員に準ずるというダブルスタンダードといえる状況です。
 水道部職員は市職員として採用されているのだから給与アップのときも同一にすべきと水道部は主張しますが、市民から見れば都合の良い言い訳といわざるを得ません。