監査委員への天下りは認めない!

 9月議会では監査委員の任期満了に伴う人選案件が市長から提出されました。監査委員は市長から独立した執行機関で、市の財務・経営等について市を監査する役職です。
 新たに選任されようとする者は、吹田市の総務部長であり、えのき内は天下り人事案に反対しました。
 しかし、残念ながら自民党、公明党、共産党等の賛成により議案は可決されました。

えのき内 反対討論(9月議会最終日)
 選任されようとする方は、現在、吹田市の総務部長であり、この度の人選案件は、行政委員会への天下り人事案であります。しかも、任期満了で退任しようとする監査委員もまた吹田市の元職員であり、このポストを本市職員の天下り指定席としようとする本案は、到底認めることはできません。
 総務省から出されている「地方公共団体における行政改革の更なる推進のための指針」の中には、「地方公共団体の常勤の職員であった者の監査委員への選任は特にその必要がある場合以外には行わないこととし、地方公共団体外部の人材を登用することを原則とするなど、住民の理解と支持が得られる監査委員制度の運用に努めること。」とされています。
 このような総務省の指針を同氏は総務部長でありながら知らないのでしょうか。普通であれば総務省からの通知に基づき、従来の監査委員選任のあり方を是正すべき立場でありながら、部長自ら天下っていくなどということは言語道断であり、加えて、そのような者が監査委員という市長に対し不適切な事務執行の是正を求める立場に就くなどということは、まさに茶番劇というほかありません。
 部長として市長を支える本市の重要な管理職であった者が、日が変わって次の日には、まったく外部の第三者として厳しく市長とその事務を監査することなど普通に考えてできようはずがありません。市と馴れ合いが生じる恐れのある元職員が、市を監査する立場の監査委員に就くべきでないというのは当然のことであります。
 さらに言えば、同氏は総務部長として多数の事務決裁を自ら行ってきました。自分で決裁した事務も自分で監査するおつもりなのでしょうか。また、同氏は総務部長として本市の法規を担当してきました。自分が行った不適切な事務執行によって住民監査請求が起こされれば自分で監査するおつもりなのでしょうか。まったくもって理解に苦しみます。
 ~中略~ 以上、本人選案件について、賛成するべき理由は一切見当たらず、本案に反対するものであります。