平成28年11月議会質問

◆26番(榎内智議員) 大阪維新の会の榎内です。
 政務活動費について領収書の偽造などを行い、政務活動費を不正所得したとして、11人もの議員が辞職するなどして問題が報じられた富山市議会に端を発し、全国の議会で政務活動費の不正受給や疑惑が報じられています。数年前に起こった兵庫県議会の問題もいまだ記憶に残る中で、次々に報じられる政務活動費の問題は、国民、市民の皆様から、問題を起こした議員のみならず、地方議会及び地方議会議員全体に対して厳しい視線が向けられているところであります。
 そんな中、本市においては政務活動費改革の第一歩として、収支報告書を領収書も含めて公開することが決まりました。市民の皆様がいつでも知ることができるということが、不適切な使用を防ぐための大きな抑止力となるわけで、公開は改革の第一歩であります。今後のさらなる改革を求め、大阪維新の会吹田市議会議員団としては、政務活動費に関して次の三つの改革を提案いたします。
 一つ目は、政務活動費の大幅カットであります。吹田市議会はかつて特別職報酬等審議会の答申に基づいた政務活動費4割カット条例を残念ながら否決してしまいました。吹田市議会は現在も変わることなく、大阪府下特例市の中でぶっちぎりに高額な政務活動費を受け取っている議会であります。昨今の政務活動費の不正受給問題が表沙汰になる中で、そもそも政務活動費など不要だという声すら出ており、これは市民感情からすれば当然であります。少なくとも政務活動費を他市平均程度の金額にすることは、当然行っていかなければならない改革であります。
 二つ目は政務活動費の後払い方式の導入であります。現在、吹田市議会を含む多くの議会では、政務活動費を前払いで受け取っていますが、これを後払いにすることで、領収書や視察報告等の使途をチェックした上で、認められたもののみ支出している議会があります。前払いでお金を受け取れば、それを使い切ろうと支出が甘くなっていたところが、活動費を受け取るためには、都度、申請をすることで使い方が厳格になり、結果的に政務活動費全体の費用削減にもつながります。先進事例を参考に、吹田市においても導入すべきであります。
 三つ目は第三者のチェックであります。現在の吹田市議会の政務活動費は、市長がその内容を審査して交付することになっていますが、それがどのように使われたのか、事後の収支報告書等のチェックは、議長が行うことになっています。現在の議長に具体的な不備があるというものではありませんが、議長は議会の内側、身内であり、また会派に属する一議員でもあることから、自分で自分をチェックしているような状況にすぎません。やはり、第三者によるチェックが必要であります。
 政務活動費については、市長部局においても無関係であるわけではありません。実際に政務活動費を支出するのは市長だからであります。これら政務活動費の支出等について、市長の見解を求めます。
 次に行政改革として、天下りと随意契約の問題をお尋ねいたします。
 今議会に文化会館の指定管理者として吹田市文化振興事業団を、資源リサイクルセンターの指定管理者として千里リサイクルプラザを指定しようとする議案が提案されています。
 この両法人は吹田市の外郭団体であり、過去10年間で吹田市文化振興事業団は6人の天下りを受け入れ、千里リサイクルプラザは少なくとも16人もの天下りを受け入れてきた団体であります。しかも、現在の理事長及び副理事長は、両団体とも本市の元職員であります。
 そもそも天下り自体についても許し得ないことでありますが、そのような団体に対して、指定管理業務を公募せずに一切の競争なく委託するということは、癒着であるという批判は免れません。なぜ公募しなかったのか、お答えください。担当部長それぞれの答弁を求めます。
 また、このような天下り外郭団体に対して非公募で単独随意契約をするという癒着の関係について、市民から見てどのように思われると考えるのか、御答弁をお願いいたします。
 また、それぞれの選定委員となっている本市職員についてお尋ねしますが、市役所の大先輩が理事長、副理事長を務める団体の評価について、少しやりにくいなと、そのように感じることはないのでしょうか、お答えください。
 担当する部の役職者が、将来、担当した団体に役員として天下りを果たした例は多くあります。例えば、文化振興事業団の現在の理事長はかつての市民文化部長であります。両部長は、将来、これらの団体に再任用、天下りの話があればお受けになるのでしょうか、お答えください。
 指定管理者制度についての運用指針では、市が施設を管理するために設立した外郭団体に対しては、当分の間、公募しないことができるとされています。この指針は平成17年に作成されており、10年以上何の見直しや検討が行われることがないまま非公募が継続しています。当分の間とはどれくらいを指すのでしょうか。いいかげん見直す時期に来ていると考えますが、いかがでしょうか。
 また、指定管理者への委託については、随意契約ガイドラインで示されるような随意契約をせざるを得ない場合の線引きであるとか、本当に随意契約しかないのかを検討するためのプロセス、またチェック体制といったものがありません。指定管理者を非公募とするにしても、せめて随意契約ガイドラインと同程度の手続に改めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、大阪府が2025年の誘致を目指している大阪万博についてお尋ねいたします。
 大阪万博のテーマ案は、人類の健康、長寿への挑戦です。世界中の人々が、健康に係るさまざまな課題を克服し、人生90年時代における新しい生き方や社会、都市のあり方、その広がる可能性について世界から知を集め、また、広く世界に発信しようと呼びかけるものであります。既に基本構想案がまとめられ、政府においてもこれを前向きに捉えて、立候補に向けた具体策を検討しております。そこで本市の大阪万博についての基本的な考え方や、取り組み方針についてお尋ねいたします。
 言うまでもなく本市は、かつての大阪万博が開催された都市であり、今の吹田の都市としての発展、吹田の文化、環境、ブランドやイメージ、インフラ、その他さまざまな面で、本市は万博からはかり知れないよい影響を受け続けてきました。そのような本市が、来る2025年の大阪万博誘致に向けた行動をすることは、極めて重要で意味のあることだと考えます。国、府とともに、本市としても積極的に誘致にかかわっていくべきと考えますが、いかがでしょうか。大阪万博の意義、本市のかかわりについて、市長及び池田副市長の所見を求めます。
 大阪万博のテーマである健康、長寿は、今、本市が進めている健都のコンセプトと完全に合致するとともに、市長が掲げる、幸せによわいを重ねる幸齢社会の実現にも通ずるものです。大阪万博と関連させながら、健都等の関連施策を進めていくことができれば、大きな相乗効果を生み出すことができるのではないかと考えます。大阪万博と本市の健康関連施策との連携の可能性についてどのように考えるか、特命統括監の答弁を求めます。
 また、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。事前合宿などを受け入れて参加国と交流を進めるホストタウンについて、本市も名乗りを上げるべきだと、これまでの代表質問で提案をいたしました。子供たちにとっても、海外のトップ選手と交流することは、夢のある大変よい機会になると考えます。その後の検討状況はいかがでしょうか、市長の答弁を求めます。
 かつての大阪万博からもうすぐ50年です。続く大きなイベントを契機に、本市の次の50年への飛躍となるよう積極的な取り組みを希望いたしまして、次の質問をさせていただきます。
 第4次総合計画について、基本構想の素案ができておりますが、その内容からは何ら理念や意思を感じられず、これからの10年の吹田市をどのようにしようとしているのか全くわかりません。また、これに続く基本計画を、どのようなコンセプトでつくっていこうとしているのか、読み取ることもできません。細かく申し上げたいことはたくさんありますが、大きく二つ申し上げます。
 一つは、この素案が極めて内向きであるということであります。大阪府下では都構想議論が進み、統治機構のあり方が検討される中、中核市移行で府から権限移譲を受けようとする本市の、この権限と責任についての考え方、またさきに述べた大阪万博や東京オリンピックに関連し、本市のブランドをいかに確立していくか、都市間競争に生き残るために、他市にない本市の強みと成長戦略をどう描いていくのか、基本構想においては本市自身の現状や将来のみならず、日本の中で、また大阪の中での吹田市、近隣他市とのかかわりの中での吹田市といったマクロ的な視点が必要であると考えます。
 もう一つは、選挙との関係です。本市はここ最近、市長が次々とかわっています。また、本市は過去に総合計画が否決され、計画と実際の市政運営が乖離してきた状況にありました。長期的な総合計画の期間において、選挙における民意の反映をどのように盛り込んでいくのか示す必要があると考えます。これについては意見のみ申し上げます。
 続きまして、北大阪健康医療都市(健都)についてお尋ねします。
 (仮称)健都ライブラリーでは、図書館を含む複合施設として整備し、0系新幹線を活用するとのことです。前の前の市長の政策でJRからいただいたものの、ほったらかしでここまできました。操車場のメモリアル的な使い方も検討されたようですが、吹田操車場が0系新幹線の操車場として利用されていたわけでもなく、これらに電車関係という以外にほとんど接点はありません。
 また、健都における健康、医療のコンセプトにも0系新幹線は関係ありません。特別委員会での答弁では、0系新幹線があることでわくわくして、それが健康によい影響を及ぼすといったような答弁もありましたが、どう考えてもこじつけであります。無理に活用するのではなく、市の失策だったと認めて、JRへの返却やほかのもらい手を探すなどして、手放すべきではないでしょうか、答弁を求めます。
 0系新幹線については、運送費なども含めて、これまで約3,800万円の費用がかかっており、手放せば、これらの費用は残念ながら無駄になってしまいます。しかし、これを無理に活用しようとすれば、定期的な塗装費や新幹線がすっぽり入るほどの大きな建物の建設費、また内装や電気工事の類いの維持管理費など、さらなる出費がかさむわけであります。新幹線を活用することによって生じてしまう今後の費用について御答弁ください。
 次に、南吹田の地下水汚染問題について、さきの議員の質問と重なるところもありますけれども、改めてお尋ねをいたします。
 大変残念なことに泉浄水所内の8号井戸から塩化ビニルモノマーが検出されました。この井戸は現在休止中とのことですが、給水している井戸のすぐそばまで汚染が拡大しています。これは従来の汚染範囲の拡大とは全く異なるものであります。これまでの環境部の説明では水道原水として給水している地下水の層は、汚染されていた地下水の層よりもずっと深いもので、水道水源への到達の可能性は低いというものでありました。しかし、このたびの8号井戸での検出は、まさに水道水源の層まで汚染物質が到達したことを示すものであり、今まさに市民の生活を支える水が危機に瀕している状況であります。直ちに抜本的なあらゆる対策を講じることを求め、以下質問いたします。
 現在の最新の汚染状況について御答弁をお願いいたします。水道水源の層に到達する可能性は低いと考えていたものが、到達に至ったのはなぜでしょうか、お答えください。同じ層まで汚染物質の検出が広がったことからすれば、現在給水中の井戸から検出されることも時間の問題だと考えますが、御所見をお願いいたします。今後、給水中の井戸で汚染が確認された場合の対応についてお答えください。
 また、泉浄水所では、検出した汚染物質である塩化ビニルモノマーを除去することは可能なのでしょうか、お答えください。当該汚染物質が与える影響、その毒性についてお教えください。また、その許容範囲についてもお示しください。
 このたびの議会においては、観測井戸の予算が提案されています。当然、これに反対するものではありません。しかし、対策として単に観測するだけでは全く不十分であると思います。この問題については、当初、約34億円かける浄化計画がありましたが、残念ながら議会で否決され、浄化ではなく汚染の広がりを抑える対策として、問題を起こした蓋然性の高い企業の負担を求めながら地下水をくみ上げる合意という流れで進んできました。
 しかし、ここに来て、水道水源の近くに到達したということは、これまでとは全く違うわけで、改めて抜本的な浄化を検討すべきであります。一度は否決されましたが、改めて浄化予算を組むべきと考えますが、いかがでしょうか。また、合意事項の見直しなど、企業にさらなる負担を求めるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 仮に泉浄水所が使えなくなった場合の対策、また大阪広域水道企業団の水に全て頼った場合の試算についてお答えください。
 次に、下水道事業について、地方公営企業法の一部適用とする議案が提案されております。今後について、全部適用の方針はあるのか、お答えください。
 下水道事業については、老朽化した管路や施設の更新に今後多額の経費が必要とされる中で、さらなる経営の効率化、合理化を図っていく必要があると考えます。そこで以下お尋ねいたします。
 他市においては上・下水道統合で効率化を図っている自治体もありますが、本市ではどのように考えておりますでしょうか。さらなる民間委託を推進し、指定管理者制度の導入の可能性についてお答えください。施設、設備の更新等を含めたPFIの導入の可能性について、どのように考えておりますでしょうか、以上お答えください。
 最後に、当会派所属であった----議員が会派離脱をし、他会派へ身を寄せておりますが、いまだにその理由を公の場で述べているのを聞いたことがありません。大阪維新の会公認ということで、多くの票をいただき当選したわけでありますから、市民の皆様に対して説明をすべきではないでしょうか。
 以上、1回目の質問を終わります。
○小北一美議長 都市魅力部長。
◎中嶋勝宏都市魅力部長 行政改革について御答弁申し上げます。
 まず、文化会館の指定管理者を非公募で選定することにつきましては、文化会館は本市の文化振興の中核施設であり、文化芸術振興基本法第4条に規定される地域の特性に応じた施策を策定し、実施するという地方公共団体の責務を果たすため、この施設を維持し、継続的、安定的にサービスを提供し続けるためには、市と一体となり継続した運営ができる組織に管理運営を任せる必要があると認識いたしております。
 また、劇場、音楽堂等の活性化に関する法律前文には、国及び地方公共団体が劇場、音楽堂に関する施策を講ずるに当たっては、短期的な経済効率性を一律に求めるのではなく、長期的かつ継続的に行うよう配慮する必要があるとあるように、運営内容がたびたび変わるようなことは望ましくはありません。
 これらのことから、数年ごとに管理運営者がかわる可能性のある公募方式を採用するのではなく、開館以来一貫して当施設の管理運営を行う同事業団が市と一体となり、文化芸術の振興に関する本市の責務を果たすことができる唯一の団体であることから、非公募としたものでございます。
 次に、非公募とすることについて、市民からどう思われていると考えるかにつきましては、非公募ではありますが、公募に準じ、外部委員を含めた選定委員会に諮問し、答申をいただいており、市民の皆様にもその経過を公表し、透明性の確保を行っていることから、公正な選定方法であると認識いただいていると考えております。
 次に、市役所の先輩が理事長、副理事長を務める団体の評価についてでございますが、本市職員が選定委員として申請者を評価する際には、市長からの任命を受け、その職務を遂行するに当たっては、地方公務員法、本市の服務規程において定められているとおり、全力を挙げてこれに専念し、公務を適正に執行しなければなりません。申請内容について、評価基準に基づき評価を行うものであり、役所の先輩であるかどうかが選定評価に影響を与えることはございません。
 最後に、今後私が、外郭団体に定年退職後に再就職する可能性についてでございますけれども、現段階でお答えできるものではございません。
 続きまして、大阪万博、東京オリンピックのホストタウン登録について、市長にとのことでございますが、まず担当より御答弁申し上げます。
 市立吹田サッカースタジアムは、東京オリンピックのサッカー予選会会場の候補地となっており、正式決定を心待ちにいたしております。こうした中、ホストタウンへの登録につきましては、府のスポーツ関係部署から登録申請についての打診がありましたが、財政的な負担が明確でないことなどから、エントリーは見合わせております。
 以上でございます。
○小北一美議長 環境部長。
◎中野勝環境部長 公益財団法人千里リサイクルプラザを資源リサイクルセンターの指定管理者候補者として非公募で選定することについてでございますが、当財団は大量生産・大量廃棄型社会からリサイクル社会への転換を目指すさまざまな取り組みの一翼を担う主体として、府、本市より約5億4,000万円、さらにその高い志に御理解を賜った137者の民間団体等から、約4億2,000万円もの出捐金を託され設立された団体でございます。その志は、現在も変わることのないものと考えております。
 また、当財団は多くの市民ボランティアや学識経験者で構成される市民研究所を運営し、市民みずからがさまざまな研究テーマに取り組み、その成果を用いて地域や小学校などに出向き、環境学習支援等を行っております。こうした市民との深いかかわりを持って取り組んできた成果と、地域や学校教育現場との連携の実績は、二十数年間かけて築き上げてきた何物にもかえがたい貴重な財産となっておりますことから、施設の設置目的を最も効果的に達成できるのは、当財団であると判断したものでございます。
 次に、市民にどう思われているかということについてでございますが、非公募の際も公募に準じ、外部委員を含めた選定委員会に諮問し、答申をいただいており、市民の皆様にはその経過を公表することで、透明性の確保を行っていることから、公正な選定方法であると認識いただいていると考えております。
 また、本市職員が選定委員として市の先輩が役員を務める申請者を評価することについてでございますが、選定委員は市長から任命を受けているものであり、その職務を遂行するに当たっては、地方公務員法と服務規程において、全力を挙げてこれに専念し、公務を適正に執行しなければならないとされており、先輩であるということが、申請者の評価に意図的な影響を与えるものではございません。
 最後に、私が外郭団体に定年退職後に再就職する可能性につきましては、現段階で私がお答えできるものではございません。
 続きまして、南吹田地域の地下水汚染の最新の汚染状況につきましては、平成28年(2016年)7月現在、JR東海道本線の東側では、南吹田運動公園の北西部まで、JR東海道本線の西側では、水道部泉浄水所の南西約200mまで環境基準値を超える汚染が確認されており、地下水の流れに沿って汚染の広がりが認められています。
 次に、泉浄水所の休止中の井戸に汚染物質が到達した経緯につきまして、学識経験者の御意見も踏まえますと、本市といたしましては、浅い帯水層の汚染が地下水流向に沿って水平方向に広がり、深井戸の壁面を伝って鉛直方向に落ち込み、今回の汚染物質の検出に至った可能性が高いのではないかと考えております。
 次に、現在稼働中の井戸から汚染物質が検出される可能性についてでございますが、南吹田地域の地下水汚染につきまして、水道部が位置するJR東海道本線の西側につきましても、地下水の流れに沿って北側に汚染の広がりが確認されており、今般、水道部泉浄水所の休止中の井戸で検出されるに至りました。この広がり方を考慮すれば、今後、稼働中の井戸につきましても、時期の推測は困難でございますが、汚染物質が検出される可能性は否定できないと考えております。
 次に、当該汚染物質が与える影響及びその毒性についてでございますが、環境省の資料によりますと、今般検出されました塩化ビニルモノマーの毒性につきましては、人に対して発がん性のある物質であり、環境基準値0.002mg/Lを超える地下水を、人の成人が70年間、毎日2L飲み続けた場合、発がんの危険率が10万分の1となっております。なお、今回、水道部泉浄水所の休止中の井戸で検出された濃度は、環境基準値の10分の1程度でございます。
 次に、当該汚染物質が与える影響につきましては、当該地域では直接地下水を飲用している住民はおられませんので、人への健康影響はないと考えております。
 次に、改めて浄化のための予算を組むことについてでございますが、現在、地下水汚染の拡散防止及び浄化措置を目的に、JR東海道本線東側の高濃度汚染域内の観測井戸ナンバー63周辺で地下水をくみ上げ、企業にて処理をするための実施設計を行っているところでございます。この対策につきましては、最も汚染濃度が高いところでの対策であることから、効果的かつ経済的な方法であると認識しております。今般、水道部泉浄水所の休止中の井戸での汚染物質の検出を受け、現在、本対策を拡充するなど、汚染拡散防止及び浄化対策の強化を検討しております。なお、効果的な対策を行うには、詳細に汚染状況を把握することが何よりも重要であることから、対策前には入念な調査が必要であると考えております。
 平成25年(2013年)9月定例会に御提案させていただきました微生物を利用した浄化対策につきましては、市議会から汚染原因者の特定及び企業の協力内容を明確にするよう御指摘をいただき、再考を求められた経過がございます。本市といたしましては、市議会の御指摘を重く受けとめ、企業に応分の負担を求めるため、長期間にわたり協議を重ね、平成28年7月1日付で企業と合意書を締結し、観測井戸ナンバー63周辺での取り組みを進めているところでございます。
 仮に微生物を用いた浄化対策を行う場合には、現在進めております地下水をくみ上げる対策と手法が異なることから、応分の負担を求めるための協議に長期間を要する可能性が高いこと、平成25年当時と比べ汚染状況が変化しているため、計画の見直しが必要なことを踏まえれば、対策に入るまでかなりの時間を要し、さらなる汚染の拡散を招くおそれが生じます。これらを勘案しますと、現在進めています地下水のくみ上げを強化することが、最も迅速かつ効果的な対策になると考えております。
 最後に、企業へのさらなる負担についてでございますが、平成28年7月1日付で企業と締結いたしました合意書につきましては、JR東海道本線東側の観測井戸ナンバー63付近での対策のみを対象として、企業の一定の負担のもと合意したものでございます。したがいまして、今後新たな対策を行う場合には、別途合意書等を締結する必要があると考えており、そのときにも市として企業に応分の負担を求めていきたいと考えております。
 以上でございます。
○小北一美議長 行政経営部長。
◎稲田勲行政経営部長 本市におきましては、平成17年1月に指定管理者制度についての運用指針を制定し、指定管理者制度を導入いたしております。指定管理者の選定に当たりましては、この指針の中で、原則として公募を実施することといたしておりますが、合理的な理由がある場合は非公募による選定を行っております。また、指定管理者の選定の際には、公募、非公募ともに、外部委員を含めた選定委員会を設置し、施設の設置目的を最も効果的に達成することができる団体の選定に努めております。
 指針につきましては、制定してからおよそ10年が経過しており、課題も見えてきているため、見直す時期にあると認識いたしております。そのため、本市における指定管理者制度の検証を行い、選定の透明性や公正性の一層の確保ということも含めまして、平成30年度からの指定管理者の指定に向けて、施設の設置目的をより効果的に実現できるよう、指定管理者制度の運用のあり方について見直しを行ってまいります。
 以上でございます。
○小北一美議長 健康医療部長。
◎乾詮健康医療部長 大阪万博についてでございますが、北大阪健康医療都市(健都)では、平成30年度(2018年度)以降、国立循環器病研究センターを初めとする施設が順次完成し、施設本来の役割に加え、健康、医療をキーワードとするさまざまな取り組みを推進するとともに、それらの取り組みを有機的に連携させることにより、健都ならではの先駆的な健康づくりや生きがいづくりなどの創出を目指しているところでございます。
 本年10月に大阪府において公表された「2025日本万国博覧会」基本構想府案では、テーマを人類の健康、長寿への挑戦とし、新しい生き方や社会、都市のあり方、その広がる可能性について、新たなモデルとして広く世界に発信するとしております。本市の「健康・医療のまちづくり」基本方針におきましても、まちづくりの吹田モデルの創成と、世界をリードする健康都市を目指しており、まずは健都における健康、医療のまちづくりを着実に実践し、市民の健康寿命の延伸につなげることが重要と考えておりますので、国際博覧会の大阪開催実現に向けた大阪府の動向を注視してまいります。
 次に、0系新幹線についてでございますが、緑のふれあい交流創生ゾーン1で活用するため、本市の申し出により、平成21年(2009年)にJR西日本から譲り受けました。同年に土地区画整理事業が始まったことから、劣化や損傷防止のため養生シートで覆うなどし、保存した上で、JR西日本の思いや車両の歴史的価値、注目度等を考慮し、その活用方法について検討してまいりました。
 今般、図書館を多機能化した(仮称)健都ライブラリーを整備するに当たりましては、多世代から人気がある0系新幹線を配置することで、これまで図書館や運動、健康づくりに興味を持たなかった人にもこの地を訪れていただき、読書や健康づくりに取り組むきっかけにつながるものと考え、活用することといたしました。
 現在、0系新幹線の活用方法につきましては、公募型プロポーザルの提案を踏まえ関係部とも協議しているところであり、活用に係る費用については未定でございますが、想定される最低限の管理費用として、清掃等維持管理費用に毎年約50万円、おおむね10年に1回程度の塗装費用に約500万円を見込んでおります。また、現在進めております基本設計におきましては、多額の管理費用を要しないことを基本に検討を進めているところでございます。
 以上でございます。
○小北一美議長 特命統括監。
◎米丸聡特命統括監 大阪万博と北大阪健康医療都市の関連性についてでございますが、大阪府が示す「2025日本万国博覧会」基本構想におきまして、人類の健康、長寿への挑戦というテーマが掲げられているわけですが、本市としましても、北大阪健康医療都市において、国際級の複合医療産業拠点の形成を目指すなど、新しい形での健康、医療のまちづくりを進めているところでありますので、大阪万博誘致に向けた国や府などの今後の動きを注視してまいりたいと考えています。
 以上でございます。
○小北一美議長 水道部長。
◎岡本武水道部長 塩化ビニルモノマーが泉浄水所の稼働中の井戸から検出された場合の対策についてでございますが、水道部では平成15年度(2003年度)の厚生労働省からの通知に基づき、水道水質基準値の10分の1であることを原則とした管理目標設定値を定め、水道水の水質管理を行っているところでございます。今回の事態を受け、原水である地下水も水道水と同様に安全面を第一に考え、当該物質について、環境基準値の10分の1を管理目標設定値と定め、水質監視を行ってまいりたいと考えております。
 今回検出された物質は、今後の汚染の広がりによって、より高濃度のものが検出されることが懸念されるところでございます。仮に稼働中の井戸から管理目標設定値を超えて検出された場合、一旦その井戸からの取水を休止し、高濃度に対する浄水処理が可能かどうかなど、さらなる検討が必要になってくるものと考えております。
 次に、泉浄水所における浄水処理施設での塩化ビニルモノマーの除去についてでございますが、泉浄水所では平成3年度(1991年度)から平成5年度(1993年度)に、高度浄水処理導入前の実証実験を行っております。その中で、当該物質そのものではございませんが、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレンなどの有機塩素化合物の除去を目的とした実験を行っておりまして、オゾン接触池での除去や、粒状活性炭吸着池での吸着及び地下水処理工程における粉末活性炭の注入による除去など、さまざまな効果が期待できることから、仮に現状と同等の濃度の当該物質が稼働中の井戸から検出された場合であっても、除去可能であると考えられます。
 しかしながら、仮に稼働中の井戸から管理目標設定値を超えて検出された場合、一旦その井戸からの取水を休止し、高濃度に対する浄水処理が可能かどうかなど、さらなる検討が必要になってくるものと考えております。
 次に、泉浄水所の井戸の休止に伴う代替策として、大阪広域水道企業団水を受水した場合の試算についてでございますが、泉浄水所の地下水を全て大阪広域水道企業団からの受水で賄った場合、年間で1,300万円程度の費用増が見込まれると考えております。
 以上でございます。
○小北一美議長 下水道部長。
◎宮田丈下水道部長 地方公営企業法の法適用区分についてでございますが、事務の効率性、災害時の組織体制などの観点から、現時点では一部適用とするのが最善であると考えているところでございます。
 次に、上・下水道の統合についてでございますが、他市の例を見ましても、全部適用とする場合は、上・下水道の統合とあわせて検討されています。本市におきましても、組織のあり方の観点から水道部と意見交換もいたしておりますが、水道事業の広域化の動向などを見据える必要もありますことから、現段階では市長部局に残り、移行しようとするものでございます。今後も引き続き、国の動向や社会情勢を注視してまいりたいと考えております。
 次に、指定管理者制度の導入についてでございますが、現在は、平成17年(2005年)に処理場、ポンプ場の運転監視を南吹田下水処理場の広域監視室において集中して行うため、遠方監視システムを導入し、民間委託を進めてまいりました。今後につきましては、管路施設もあわせまして、さらに調査、研究を進めてまいりたいと考えております。
 最後に、PFI方式についてでございますが、汚泥処理施設の更新時に燃料化や消化ガス発電などの新技術を選択する場合や、水処理施設の全体的な更新を行う場合に導入を検討する必要があるものと考えております。
 以上でございます。
○小北一美議長 池田副市長。
◎池田一郎副市長 大阪万博の意義及び本市のかかわりについてでございますが、国際博覧会の大阪誘致に関しましては、本年11月に大阪府が「2025日本万国博覧会」基本構想案を取りまとめられ、大阪府市長会におきまして、大阪府より各市に対し情報提供及び協力依頼があったところでございます。当該万博のテーマ、人類の健康、長寿への挑戦は、本市が進める北大阪健康医療都市を中心とした健康、医療のまちづくりにも合致するものでございます。大阪府からは、今後、広報や啓発等の協力要請を図っていくとお聞きしております。本市といたしましては、そうした機会を捉えまして、情報収集に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○小北一美議長 市長。
   (市長登壇)
◎後藤圭二市長 初めに、市議会議員の政務活動費につきましては、従来より議会事務局の職員が、その支出について確認をしております。また、定期監査において事後の監査もなされていることから、市民の税金が適切に活用されているものと確信をしております。このような従来の体制に加えた外部性を持ったチェックプロセスの必要性につきましては、今後、議会での御議論がございますれば、その結果をお受けをして、適切に判断をさせていただきたいと存じます。
 次に、国際博覧会の開催意義は、最先端の技術や芸術を世界に発信する機会とされていますが、半世紀前とは異なり、交通や情報のグローバル化が飛躍的に進んだ今、そこに多額の開催費用を投入するには、新たな社会的意義を見出し、説明を行い、国民、府民の同意を得る必要があると考えております。
 大阪万博のコンセプトは健康寿命であるとお聞きをしております。現在誘致を進めている組織からの正式かつ具体的な依頼があれば、当然ながら大阪府の一員として、その役割を果たしてまいりたいと存じます。
 最後に、2020年のオリンピック開催につきましては、担当より御答弁させていただきましたとおり、ホストタウンへのエントリーは見合わせましたものの、市立吹田サッカースタジアムにおいて実施される可能性のあるサッカーの試合につきましては、これが実現すると間違いなく多くの市民に夢と喜びをもたらすと感じております。今後、さまざまな方面に積極的に本市での開催を働きかけてまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○小北一美議長 26番 榎内議員。
   (26番榎内議員登壇)
◆26番(榎内智議員) 2回目の質問は、意見のみ申し上げます。
 指定管理者制度につきましては、当分の間と言いながら、10年以上放置してまいりましたこの運用方針を、平成30年度の指定から見直すという点は評価いたします。しかし、このたび提案されている天下り外郭団体への非公募指定管理については、認めるわけにはまいりません。
 文化会館について、文化芸術振興基本法4条で、地域の特性に応じた施策を策定し、実施する必要があるとの御答弁でありましたが、これは非公募でなければならない理由にはなりません。公募して、より本市の特性に応じた施策を実施できるところを選べばいいだけの話であります。
 また、劇場、音楽堂等の活性化に関する法律で、短期的な経済効率を一律に求めるのではなく、長期継続的ということで御答弁いただきましたけれども、理念的な法律の前文をわざわざ持ち出して御答弁されています。これは、芸術、音楽といった施策には長期的な視点が必要であるという一般的なことを言っているわけでありまして、この文化会館を非公募とする理由にもなりません。
 現在の本市の指定管理者制度の運用指針におきましては、外郭団体については民間事業者等と競争関係に置かれていることを踏まえ、これまで以上に経営改革を図らなければならないとされておりますし、指定の期間については合理的な理由のもとに5年を超える期間を設定できることができる旨、定められているわけであります。
 また、千里リサイクルプラザについては、すぐれた実績があるのであれば、公募してもちゃんと選ばれるはずでありまして、わざわざ非公募にする合理的理由などありません。天下り外郭団体に非公募で委託することは、やはり癒着、なれ合いの批判を免れないと考えます。
 そして、大阪万博につきまして御答弁をいただきました。市長の御答弁ではですね、大阪府の一員として役割を果たしていくというような御答弁であったわけであります。私として申し上げたことは、一員というレベルではなくて、かつて大阪万博が開かれたこの吹田市は、そしてまたこの健都というような事業をやっていこうとする状況において、積極的に取り組んでいくべきだと、みずから旗を振ってやっていくべきだと、そのように申し上げているところでありますので、ぜひともですね、前向きにやっていただきたいなと、もうここは要望するほかございません。もうこういったことは強いリーダーシップを持ってやっていただく必要があると思います。ぜひとも改めて御検討いただきますように、よろしくお願いいたします。
 0系新幹線につきましてはですね、多額の費用を要しない形で活用していくというようなお話でありましたけれどもですね、この採用されたこの案についてもですね、この建物の内部にですね、大々的に展示するような内容での提案が来ているわけであります。初期投資といったものは、これから算出されるんでしょうけども、多額な費用が見込まれるところでありますので、こちらについても改めて検討することを求めます。
 続きまして、南吹田の地下水汚染の問題につきましては、対策の拡充、強化を検討するということで、それについてはよろしくお願いいたします。しかしですね、こういったことについては直ちにやっていただきたい、そのように思うところであります。緊急事態という状況においては、ときに臨時議会の招集であるとか、市長の専決、そういったものも柔軟に考えていくべきであると、そのように思います。
 繰り返し申し上げますけれども、今まさに市民の生活を支える水が危機に瀕している状況であると思います。決して不安をあおるようなものではありません。といいますのも、行政が積極的、そして十分過ぎるほどの対応をしてこそ、市民は安心するものだと思うからであります。もしこれが後手に回れば、後から幾ら合理的な説明がなされていても、なかなかそれは市民の心に届くものではありません。直ちに抜本的なあらゆる対策を講じることを求め、2回目、意見のみ申し上げて終わらせていただきます。