・理化学研究所への優遇・隠蔽問題
・市民病院が目標を達成できておらず、改革ができていない
・大規模停電に備えよ
・健都アライアンス棟 事業者募集失敗
◆26番(榎内智議員) 大阪維新の会の榎内です。
行政改革について、行政情報の公開は極めて重要であります。主権者である国民、市民が知る権利を保障され、正確かつ十分な情報を提供されることによって、初めて民主主義は十分に機能するものであります。施策や予算の是非を判断するにしましても、情報が隠蔽され、ねじ曲げられていては、仮に本市に選挙や議会という民主主義の外形的なものがあったとしても、その前提から崩れ、真っ当な判断をし得ないことは言うまでもありません。
そこで本市が特に優遇をしている理化学研究所について、議会に諮ることもなく市長が規則で固定資産税等の減額を決めた件についてお聞きいたします。ちなみにこの減額した金額につきましては、いまだに非公開のままであります。 理化学研究所から本市への貢献が期待できるとして、減額の根拠としていた次の内容について、平成29年度中の実績について簡潔にお答えください。
一つ目、健都における循環器病研究センター及びイノベーションパーク進出企業との共同研究の実績、どのようなものがあるのでしょうか、研究名についてお答えください。
二つ目、市内大学と連携した大学発のベンチャー育成について、大学名と育成されたベンチャー企業名をお答えください。
三つ目、被雇用者の市内居住について、平成29年度中に新たに本市に居住することになった人数をお答えください。
四つ目、市内小・中・高校生の社会見学や出前講座の実績について、日付と学校名及びその人数についてお答えください。
これらは平成27年12月22日に市が理化学研究所宛てに、本市の経済発展と地域貢献について(照会)として文書を送付したものの内容であります。本市が理研に対して求めた内容であります。皆様にお配りしております資料のこの枠で言いますと、一番左のところの枠に当たるものであります。そしてですね、この文書に対して平成28年1月14日付で理研から返答を得ています。その返答内容はこの資料の真ん中の欄ですけれども、本市の求めからは大幅に後退した内容となっています。
そういったところの中で開かれた1月22日の市税審議会ですが、こともあろうか当時のまち産業活性部は、この理化学研究所からの返答内容をこの審議会で伝えていません。これはなぜでしょうか、お答えください。また、同様に1月25日に開催された政策会議、市長をトップとする政策会議におきましてもこの理研からの返答内容を伝えていません。なぜでしょうか、お答えください。ちなみに、2月22日付でなされた議員への説明でも、理化学研究所からの返答は説明をされていません。都合の悪い返答は伏せておきたかったんでしょうか。
しかし、そんなでっち上げのこの本市への貢献内容を我々に伝えた中、そういったところでありますけれども、ともかくそれが見込めるんだということで、みずからの貢献してほしい内容ばかりを伝えてですね、市長をトップとする本市行政の、この政策決定会議の場においても話し合われ、何とこの内容でですね、減額を決めてしまったわけであります。とんでもないことであります。
そしてこの減額ですが、過去の議会質疑でも情報公開請求しても、これ非公開であります。現在市は、市民からのこの開示を求めて訴訟を起こされています。市は地方税法第22条の規定する漏えいしてはならない秘密に該当するとして、公開を拒んでいますが、過去の判例においてもこれが他人に知られないことについての客観的に相当の利益を有する事実に当たるのかどうかが問われています。これに当たるのでしょうか。また当たるのなら、その理由は何でしょうか、お答えください。
続いて災害対応について、時間の都合上ですね、幾つかお伺いいたします。
停電について。北海道で、地震により大規模な停電が起こりました。規模は全く違えど、本市においても昨年比較的大きな停電を経験しましたし、また台風でも停電が起こりました。地震や津波等の対策に比べ、大規模停電への対策と備えが、本市行政においても市民にとっても不十分ではないかと思います。大規模停電時の情報伝達、季節に応じた対策、主要施設の運営、その他大規模停電時における本市の計画はどのようになっておりますでしょうか、お答えください。
次に、震災時の避難所運営について、これも多くの議員が質問しています。準備も体制も不十分であったかと思います。マニュアルの整備、手順に従った運用等がなされなかったのではないでしょうか、お答えください。
次に、地震により大ホールが使えないメイシアターについて、これまで二転三転しながらここまで来て、地震を経てやっぱり大規模改修するとして提案されております。この理由についてお答えください。
次に、市民病院についてお尋ねいたします。
平成29年度の評価結果ですが、これがかなり悪い成績であります。順にお聞きいたします。
救急受け入れの評価、これは5段階中2、下から2番目の2であります。救急搬送受け入れ数が目標に届いておらず、昨年度実績をも下回っています。どのように考えておりますでしょうか。市内救急搬送受け入れ先のうち、市民病院が占める割合とその推移についてお答えください。過去の調査でも、市民が市民病院に求める役割として最も大きいのが、この救急の受け入れであります。そういった中でのこの結果であり、この乖離をどのように考えているんでしょうか、お答えください。
そして、人事給与制度についての評価。これも2であります。勤務成績に基づいた人事評価制度、これが導入できていません。これは大きな問題であります。なぜでしょうか、お答えください。
次に、収入確保、患者の受け入れとしまして、この評価も2であります。入院患者数が見込みより少なかったとして、入院・医業収益も低下しております。その理由と今後の見通しについてお答えください。
そして、中期目標、この財政内容について、これは評価がCということで、これも下から2番目のところに当たりますけれども、Cであります。平成27年度からこのC評価が継続しております。どのように考えているんでしょうか。
地方独立行政法人に移行して数年、このような市民病院の状況はとても市民の期待と負託に応えているとは思えません。もはや経営陣の刷新が必要であると考えます。市長の御所見をお伺いいたします。
その他として、健都についてお尋ねします。
アライアンス棟について、事業者の応募がありませんでした。国、府もかかわる事業の推進について、ただ応募がなかったというだけでは済まされません。失策の原因はどのように考えているのか、また今後どのようにするのか、お答えください。
また、岸辺駅からの連絡通路の設計変更がまたもや提案されています。岸辺駅北側については、供用開始の象徴として植えられた記念植樹が、早々にこの連絡通路の柱をつくるのに邪魔になるということから植えかえられるなど、何度も変更しています。見通しの甘さやスケジュール管理に問題があるのではないでしょうか、お答えください。
以上、1回目の質問を終わります。
○川本均議長 都市魅力部長。
◎畑澤実都市魅力部長 理化学研究所生命システム研究センターの本市における平成29年度(2017年度)の実績につきましては、国立循環器病研究センター及びイノベーションパークに進出する企業との共同研究の実績はございません。
次に、大学発のベンチャー企業の育成はございませんが、大阪大学との共同研究が引き続き進められております。
次に、新たに本市に居住された方は4人でございます。
市内小・中・高校生の社会見学及び出前講座の開催実績はございません。市外の学校へは3件の出前講座がございました。
次に、同センターからの本市の経済発展と地域貢献についての回答内容につきましては、本市が要望した貢献内容と総体的に合致をいたしておりましたので、市税審議会及び政策会議へは報告をいたしませんでした。
次に、文化会館につきましては、本年6月18日の地震の影響で大ホール客席天井のつり材や補強材などに損傷を受け、地震への耐性が低下したと判断をし、使用を中止いたしております。
阪急吹田駅前という都市拠点に立地する文化会館は、開館から30年余り、文化振興の拠点としてだけではなく、さまざまな分野で市民と行政がともに取り組みを進めてきた拠点としての役割を担ってまいりました。当該施設の基幹機能であります大ホールの使用中止は、本市の政策全般にも大きな影響を与えるものと考えております。このため、短期的な視点ではこうした拠点機能を途切れさせないこと、長期的な視点では大規模な地震への備えとして、本年6月の地震による影響も踏まえた、将来にわたって安全で安心して利用できる施設となるよう整備することが考えられます。
こうした課題を総合的に検討し、大規模改修を早期に実施する判断に至ったものでございます。
以上でございます。
○川本均議長 税務部長。
◎小林祐司税務部長 地方税法第22条に規定する秘密につきましては、昭和49年11月19日付自治省税務局長通知において、秘密とは一般に知られておらず、他人に知られていないことについて客観的に相当の利益を有する事実であり、地方税の調査事務上知り得たものをいうものと示されております。
国立研究開発法人理化学研究所に対する固定資産税及び都市計画税の減免額は、税務調査事務で知り得た一般に知られていない事実に当たり、地方税の減免額及び減免額の算出基礎となった税額等は、客観的に相当の利益を有しており、地方税法第22条の秘密に該当するものと考えております。
客観的に相当の利益があるかどうかの判断に当たりましては、秘密を守ることによって得られる利益と公開することによって得られる利益を比較考量し判断する必要があるものと考えておりますが、同法人におきましては、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律に基づき、法人等の正当な利益を害するおそれのある情報は不開示情報とされていることからも、その取り扱いには極めて慎重な対応が必要と考えており、本案件に関しましては秘密を守ることが優先されると判断したものでございます。
以上でございます。
○川本均議長 危機管理監。
◎中江理晶危機管理監 災害対応についての御質問に御答弁申し上げます。
大規模停電時において、まず情報伝達につきましては、電力事業者から得た情報をホームページやSNSを通じて発信するとともに、可能であれば紙媒体による公共施設への掲示なども行うこととしております。ただ、先日の台風時のように、電力事業者のシステムがダウンした場合には、事業者との直接連絡がつながった場合のみの情報となるため、情報量は非常に少ないものとなります。
昨年の大規模停電時には、通電している市内の店舗に熱中症対策として市民が利用することについて御協力をお願いするなど、季節に応じた対応を行いましたが、停電発生時には一定、民間事業者などにも頼らざるを得ない状況であると認識しているところです。また、主要な公共施設につきましては、自家発電装置を備えている施設は少なく、停電時には機能停止してしまう施設が多い状況でございます。今後最低限の電源確保ができるよう、ポータブル発電機などの導入も検討すべきと考えております。
次に、避難所運営につきましては、今回の地震でその管理、運営について各施設及び地域によって格差が見られたことについては、今後の改善課題だと認識しています。避難所運営マニュアルについては地域防災計画において避難所指定されている135施設の施設管理者がそれぞれに作成することになっており、本市ではその作成指針を作成しております。施設によってはマニュアルの存在が浸透していないところもあり、周知を図ってまいりたいと考えております。今後、来年度中を目途に避難所運営マニュアル作成指針の改定を進めるとともに、各施設が行うマニュアル改定や訓練実施に際して相談に応じてまいりたいと考えています。
以上でございます。
○川本均議長 健康医療審議監。
◎舟津謙一健康医療審議監 地方独立行政法人市立吹田市民病院についてでございますが、まず救急医療の提供は市立病院の重要な役割であり、市民の期待や信頼に確実に応えていく必要があると考えております。平成29年度(2017年度)においては、時間外救急車搬送受け入れ率は目標値を達成したものの、救急車搬送受け入れ件数が目標値を下回って減少しており、その要因として、市民病院に対する救急搬送受け入れの要請件数自体の減少があると考えております。
今後、地域に頼られる病院を目指し、これまで以上に受け入れ要請に対して丁寧かつ迅速な対応を心がけ、救急搬送受け入れ件数の増加を目指すとともに、さらなる応需率の向上に努めることを求めてまいります。
次に、人事評価制度につきましては、医師を初めとする医療職の評価基準に専門性が反映された適切な制度設計とするため、その基準設定が難しく時間を要していること、また新病院への移転準備期間と重複していたことから、平成29年度までに導入できなかったとのことでございます。本市としましては、第2期中期目標期間中に確実に人事評価制度を導入し、運用することを求めているところでございます。
次に、平成29年度の入院収益の減少の要因につきましては、入院患者数は対前年比で微増した一方で、診療単価が減少した影響が大きいものと考えております。その主な理由といたしましては、年度途中での放射線治療装置の故障や医師の退職などにより、手術を必要とする重症患者等の受け入れが困難であったことがございます。現在は医師の体制も整備されつつあり、今後新病院において、放射線治療装置も設置されることとなっております。さらに救急科を新設し、救急患者の受け入れの強化を図ることなどで、入院収益の増加につなげていきたいとのことでございます。
次に、第1期中期目標期間中の財務内容の改善に関する目標を達成するためとるべき措置の項目における評価についてでございますが、経営悪化の主な要因としては、見込んでいた医業収益を確保できなかったことのほか、新病院を見据えた医療従事者の確保等に伴う給与費の増加にあるというふうに考えております。政策医療や不採算医療の提供など、市立病院として求められる役割を将来にわたり継続して果たしていくためには、安定した経営基盤の確立は不可欠であると考えており、今後はさらに収支の均衡を常に意識した病院経営に努めるとともに、あらゆる経営改善に取り組んでいただきたいというふうに考えております。
次に、市民病院の経営陣の刷新について、まず担当より御答弁申し上げます。
第1期中期目標期間の業務の実績に関する評価におきまして、財務面には一部課題が残るものの、救急医療を初めとした政策医療を安定的かつ継続的に提供するなど、市立病院に求められる役割を引き続き果たしていたことなどから、本市としては全体として中期目標をおおむね達成したと評価しております。また、市民病院が策定した第2期中期経営計画においても、経営感覚に富む人材育成の強化や、新病院の機能を生かした病院運営を図ることなど、経営改善に向けた取り組みを実施する旨が盛り込まれていることから、引き続き理事長のリーダーシップのもと、病院運営を行っていただきたいというふうに考えております。
次に、アライアンス棟整備・運営事業者の募集についてでございますが、本年6月に実施した事業者説明会では7者の参加があり、その後の質問受け付け期間には数多くの質問をいただきましたので、事業者の関心は非常に高いと感じていたため、参加要件を満たす事業者の応募がなかったことはまことに残念に思っているところでございます。今後は事業者説明会の参加者へのヒアリングを行い、応募に至らなかった原因をしっかりと分析するとともに、その結果を踏まえ、厚生労働省や大阪府、国立健康・栄養研究所等の関係機関と協議、調整を行い、できるだけ早期に再募集できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
続きまして、岸辺駅北公共通路等整備工事の契約変更についてでございますが、平成28年2月議会で契約案件の御承認をいただいて以降、今回で3回目の変更をお願いしております。これらの変更については、工事を発注する時点では公共通路の接続先となる国立循環器研究センターやビエラ岸辺健都の詳細設計が未完成であったことや、関係機関からの指導により施工内容に変更が生じたこと、また国立循環器病研究センターの完成時期の延長に伴い、同施設に接する公共通路の施工時期についても影響を受けたことなどが主な原因でございます。
このように、工事を発注する時点では想定できない変更も発生し、皆様には御心配をおかけしておりますが、今回の議案も含め、市民にとって安心で良質な利便性の高い公共通路を整備するという観点から必要なものと考えておりますので、どうか御理解をいただき、本年11月の健都のまちのオープンに向けて準備を進めさせていただきたいと考えております。
以上でございます。
○川本均議長 消防長。
◎村上和則消防長 市内の救急搬送受け入れ病院のうち、市立吹田病院が占める割合は、平成27年(2015年)が31.9%、平成28年(2016年)が28.6%、平成29年(2017年)が26.7%でございます。
以上でございます。
○川本均議長 市長。
(市長登壇)
◎後藤圭二市長 市民病院の中期目標の評価結果につきまして、厳しくチェックをいただき感謝を申し上げます。
既に地方独立行政法人として経営をしている病院とはいえ、その経営状況について行政は常に目を光らせなければなりません。一つは、健全経営に向けての改善努力を十分に行っているか。そしてもう一つは、市民病院として担うべき救急医療などの採算性の低い政策医療分野において市民への役割を果たしているかどうか、その2点でございます。
現在、新病院への移転も控えている中、第2期中期目標の達成に向けて現理事長にはリーダーシップを発揮してもらい、危機感を持って引き続き経営改善に取り組んでいただかなければならず、その経営手腕について引き続き厳しい目で見てまいります。
以上でございます。
○川本均議長 26番 榎内議員。
(26番榎内議員登壇)
◆26番(榎内智議員) まず理化学研究所について、本市への具体的な貢献実績はありませんでした。しかしですね、私はこの理化学研究所に対して貢献がないと責めたいわけではありません。なぜなら、理研は最初からそんなことをするということを一言も言ってないからであります。
この資料をごらんいただいているとおり、本市は理研に対し国循、そして健都進出企業との共同研究を求めましたけれども、回答は地域の企業等との連携でありました。市は、そして大学発のベンチャーの育成を求めましたけども、回答は連携でありました。そしてまた教育分野につきましても、小、中、高校生の社会見学や出前講座ということで来ていただくことを求めましたけれども、答えは社会見学や一般公開ということでありました。
この問題は、この理研の回答を、市税審議会、政策会議、議員への説明において、説明せず、みずからが言い続けているこの都合のいい内容のみしか説明していないことであります。さらに情報公開請求で取り寄せましたところ、4月27日付の決裁文書においてもこの本市が求めた内容が記載されているだけであります。こんなことが許されていいんでしょうか、答弁を求めます。先ほどの答弁では、この市が要望したことと総体的に合致しているというような話ですけども、見てのとおり全然違うわけであります。
そして額の非開示につきましては、独法の法の記載を理由としていますけれども、理化学研究所側は、これが法人の相当な利益を害するおそれのある情報だと、そのように理研が言っているんでしょうか、確認したんでしょうか。していないとすればなぜしないんでしょうか、すればいいんじゃないんでしょうか。以上、お答えください。
そして、メイシアターについて御答弁いただきました。メイシアターの改修については、特にホールの天井の落下防止対策は必要だと考えますが、総額で約44億円の予算ということで、より安価な方法として、天井脱落対策用のネットを張る方策の検討を代表質問で求めたところであります。他市事例で、立川市民会館の改修では、総額17億円の改修費のうち、大ホールのネットの設置費用は約3,000万円とのことであります。このたび提案されている計画における天井部分の工事費用、また天井落下防止対策としてネットを設置する可能性についてお答えください。
次に市民病院について、救急の受け入れの割合が下がっています。収益も低下しているにもかかわらず、人事評価制度といった、この改革は進んでいない、導入できていない状況であります。どうしようもありません。だめなのは市民病院の経営陣であるわけなんですけれども、この理事長の任命権は市長にあるわけでありまして、これはしっかりやっていただかなければ、これは経営陣のみならず市長の任命権といった問題にもなるわけであります。市長はしっかりとこの改革を進めていただくよう、働きかけていただきたいと思います。救急の受け入れの充実、そして人事評価制度の導入、この2点、これ、やらせてください。いかがでしょうか、お答えください。
そしてアライアンス棟について、事業者の応募がなかったのは残念という答弁でありました。しかし、そんな感想を聞きたいわけではありません。そのような認識では困るわけであります。国や府もかかわる事業でありまして、本市の健都開発の目玉の一つとして、30ページにも及ぶ公募プロポーザル実施要項を作成し、募集に取り組んだわけであります。応募がなかったのは、本市の失策の結果であります。改めてその認識についてお伺いいたします。
また、このような医療クラスター形成に関する施策の経験は、本市にはありません。公募を初め、施策の推進に当たっては、国や府、その他関係機関に積極的に支援を求めながら進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか、御答弁を求めます。
以上、2回目の質問を終わります。
○川本均議長 都市魅力部長。
◎畑澤実都市魅力部長 先ほどの理化学研究所からの回答と本市が求めた要望でございますが、確かに表現等、若干違ってございますけれども、本市と研究所の向かう方向は同じと判断をしておりまして、報告はいたしておりません。
次に、メイシアターにネットを設置し、落下防止をする方策についてでございますが、天井の一部または全部が脱落をした際、ネット等が永続的に当該天井を保持し脱落を防ぐことを性能として求めるものではなく、震災時などに利用者が避難できるよう一時的に保持をする性能を要求するもので、余震などが生じた場合には、脱落を防ぐことを担保するものではない旨、国土交通省技術基準の逐条解説にも記載をされております。安価な費用で設置できることは確認をいたしておりますが、根本的な耐震化方策ではなく、長寿命化の改修にはふさわしいものではないと考えております。
大ホール、中ホールの天井耐震化に係る費用につきましては、他の工事と関連し、影響する部分がございますので、算出することは困難と考えております。また、ネットの設置による天井脱落防止対策の実施が可能かどうかの判断につきましては、既存天井の損傷度合いの調査や音響性能の検証、その他どのような課題があるかの検証について、一定の専門的な調査が必要と考えております。
以上でございます。
○川本均議長 税務部長。
◎小林祐司税務部長 地方税法第22条の秘密に関しまして、当該法人への照会はいたしてございません。先ほど御答弁申し上げましたとおり、地方税法第22条の秘密の取り扱いについては極めて慎重な対応が必要だということを考えております。これにつきましては本市で判断をさせていただくものでございます。
以上でございます。
○川本均議長 健康医療審議監。
◎舟津謙一健康医療審議監 大きく2点質問をいただいたというふうに思っております。
まず市民病院の関係につきましては、救急と人事評価制度につきまして、こちら先ほど答弁を申し上げたとおり、第2期の中期計画の中でも、病院がみずからを策定しまして、救急についてもしっかり対応していくと、また人事評価制度についても、期間中の創設に向けてしっかり検討していくということが書かれております。
我々としましては、先ほど答弁申し上げたとおり、救急につきましては、やはり市民の期待も高い、我々としてもしっかり担っていただきたい。現在の市内のシェアでいいますと、一応、市民病院のほうが一番割合としては高く受けている状況ではございますが、御指摘をいただいたとおり減少傾向なのは事実でございます。原因としては、要請自体が少し減っているという状況もございますので、そういった点はしっかり分析をして対応していただきたい、これは市としてしっかり求めていきます。
人事評価制度につきましても、やはり病院ごとに、特に専門職の判断、評価については、基準がまちまちでなかなか判断が難しいという部分もございます。そういった課題もございますけれども、計画の中でしっかりやっていくということが書かれておりますので、それは市としてもしっかり求めていきたいというふうに考えております。
また、2点目としまして、アライアンス棟の件につきまして再度御指摘をいただきました。議員のほうは失策という言葉を使われておりますけれども、端的に申しまして、本市の失策というふうには我々としては捉えておりません。その理由としましては、今回、確かに事実としては要件を満たす事業者さんが手を挙げていただかなかったということはございましたので、しっかりそれは真摯に受けとめて、先ほど答弁申し上げたように、原因分析をしっかりしていく必要があると考えておりますけれども、そもそもこの事業自体、本市だけではなく国や府、議員のおっしゃったとおり、また国立健康・栄養研究所、そういった関係者が非常に役割分担をしながら、今回の公募にこぎつけたものでございます。
そういった意味ではこの結果を、関係者全てでしっかり受けとめて今後の改善策を考えていく、そういった対応が必要だと思ってます。
以上でございます。
○川本均議長 26番 榎内議員。
(26番榎内議員登壇)
◆26番(榎内智議員) まず理化学研究所につきまして、この理研からの回答ですね。これは本当にこのゆがめられた中でですね、この政策会議は行われ、意思決定がなされたわけであります。これは市長にお尋ねをしたいと思います。
このゆがめられた中で政策決定したこのことについて、本当におかしなことだと思います。そのことについて市長はどのように考えているのか、このような状況では、このような隠蔽の体質、この理研からの情報を隠したまま審議に臨んだこの状況は問題だと思います。これについての見解をお願いいたします。
また、先ほど質問をしたと思っていたのですが、市民病院につきまして、これは市長に対してこの人事評価制度と、そしてこの救急の受け入れの充実、これはちゃんと任命権者である市長の責任としてちゃんとやらせてくださいと、そういう趣旨で申し上げましたので、その御所見をお願いいたします。
そして、メイシアターにつきまして御答弁いただきました。ネットの件につきまして、これは永続的なものではなくというようなお話で、国交省の基準にも定められているみたいなことのお話でありました。しかし、それはこの天井が落ちてきたときに、これをネットで支えるというような仕組みなものですから、天井が地震等で落ちてきたときにネットが受けとめる、この受けとめたまんまの状態で使い続けることはできない、だから永続的じゃないんですよということを言ってるわけでありまして、このネット自体に問題があると、そういう趣旨のものではないということかと思います。
そしてまた、この今回提案されている工事の天井の改修に係る費用については算出が困難だということですので、こういったことについてはこの比較のためにも、ぜひともこれをしっかりと検討していただきたいと、そのように思うところであります。
また、これが可能かどうかの判断につきましても、課題等があって一定の専門家の調査が必要だと考えているという御答弁でありましたので、そういった調査についてもしていただきながら、この44億円ということではなしにですね、もう少し安価な形でできる方策を御検討いただきたいと、そのように要望申し上げまして質問を終わります。
○川本均議長 市長。
(市長登壇)
◎後藤圭二市長 ただいま2点の御質問と1点の御要望をいただいたと認識をしております。
1点目、理化学研究所につきましては、2017年の5月議会で御答弁をさせていただいた記録がございます。そもそもというのはそこでお答えをさせていただきましたが、これも国と産業界、経済界、大学、大阪府、それぞれが理化学研究所を支えております。そして土地は吹田市にあると、そのような構図になっておりまして、大阪府のほうからもしっかり応援をしてくれないかという経緯もあって、協調して今の理化学研究所が成り立っている。名前のとおり理学を中心に、世界で有数の研究所として活動をされてます。その結果を短期間で成果を出せと、それとそれが吹田市にどれぐらいの費用対効果があるかという評価というのは、まだなかなかしにくいと思うんですけれども、決してこちらが求めました4点について全否定をするものでもなく、ゆがめられたという表現は少し当たらないかなと思います。
それから市民病院。確かに私、任命責任がございます。そういう意味で、先ほど御答弁させていただきましたように、厳しい目で経営手腕を見させていただきたい、そのように考えております。
以上でございます。