平成29年9月議会質問

◆26番(榎内智議員) 皆さん、おはようございます。大阪維新の会の榎内です。
 まずは、行政改革につきまして、外郭団体についての指針、これがですね、12年ぶりに見直されました。率直に申し上げ、後藤市政のもと、天下り外郭団体維持・存続のための改悪が行われたと言わざるを得ません。
 平成17年指針では、現行業務の大部分について民間事業者への移管が可能と判断していたり、簡素化、合理化、組織の廃止、また統合に踏み込んだ内容でありましたが、このたび出された後藤市政の外郭団体の指針においては一切削除されています。組織の統廃合についてどう考えているんでしょうか、御所見を求めます。
 また、役員について、平成17年の指針では、民間人の登用を図ることとされていた文言が削除されています。これはなぜでしょうか、お答えください。
 このたびの見直しは、天下り団体の維持、存続を図ろうとするものでありまして、大変甘く、外郭団体改革は大幅に後退いたしました。この件について市長はどのように考えているのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、(仮称)西吹田駅、南吹田の新駅周辺のまちづくりについてお尋ねいたします。
 平成31年の開業を目指して進んでいる新駅につきまして、南部地域の新たな玄関口として、本市にとって大変大きな可能性があります。この間、駅前広場のモニュメント設置であったり、さまざま地域の方々との協議を重ねてきたところかと思いますが、今後、より長期的な視野に立った周辺整備も検討していくべきだと考えます。
 大阪は今、鉄道インフラの整備の大きな転換期にあります。大阪を南北に貫くなにわ筋線の検討が進み、北梅田の新駅とともに、関空から新大阪までのアクセスがスムーズになります。おおさか東線は、このなにわ筋線との接続も期待でき、南吹田の新駅から関空までとはいかずとも、開発が進む北梅田の新駅への乗り入れなどは十分期待できることだと思います。今後大きく進む大阪府下の鉄道インフラの利便性の向上と、南吹田新駅の可能性について、その御所見をお伺いいたします。
 そのような中、南吹田の新駅周辺について、その住環境とのバランスを考慮しつつも、活性化に向けた施策展開が不可欠であると考えます。現在の状況は、スーパーや飲食店もなく、人の集まり、にぎわいとはほど遠い状況があります。地域の現状についてどのように考えているのか、その認識をお答えください。
 現在、ここの用途地域は、第二種住居地域となっていますが、今後の積極的な進展を見込み、近隣商業地域への用途変更などを検討してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。また、南吹田の新駅とJR吹田駅及び江坂駅とをバス路線で結ぶべきと考えますが、バス運行事業所への本市の要望内容及び協議の状況について御説明ください。
 次に、労働組合の問題についてお尋ねします。
 市民の財産である行政財産、職員会館もその一つであります。現在、目的外使用許可を受け、本市職員労働組合が職員会館の一部を無償で使用しています。とんでもないことに市職労は、ただで借りているこの職員会館を、生活と平和を守る吹田革新懇話会という組織の事務局として利用をしています。お配りしております資料のとおりであります。連絡先、これがですね、市職労の電話番号となっています。
 また、この裏面は昨年度、そして表面はですね、ことしということでですね、継続して利用している実態は明らかであります。この団体は、平和・民主・革新の日本をめざす全国の会、通称全国革新懇の下部組織であります。全国革新懇のホームページによれば、この組織は政治革新の目標で、思想、信条を超えた統一戦線運動が重要になる中、これを先見的に見抜いた団体、個人が、日本共産党とともに生み出した組織とのことであります。
 本市は市職労に目的外使用許可を与えていますが、ここに勝手に他の組織の事務局を置くことを認めているのでしょうか、お答えください。また、公正、公平であるべき市役所内において、このように極めて偏った政治的組織の事務局が置かれ、連絡先となっていることをどのように考えているのでしょうか、お答えください。
 この組織が主催する2017年3月3日の、この開催の集会について、連絡先は申し上げたとおり、まさに職員会館の中の市職労の電話番号と同じであります。この案内のチラシのタイトル、これはごらんのとおりですね、「野党は共闘、さよなら!アベ政権、政治を語るつどい」となっておりまして、右側の囲いの中段ぐらいには、今度の解散総選挙では、安倍政権とその補完勢力である維新を退場させなければなりませんと書いています。とんでもない話でありまして、維新の会はですね、国会においても独自の法案を100本提出するなど、与党に対して徹底的な改革を求め、闘っているわけであります。補完勢力などというレッテル張りはやめるよう、抗議するところであります。
 しかしですね、今回問題にしたいのはそこではありません。このチラシは、特定の選挙における特定の政権、政党、これを倒すという明確な目的を持って行うとともに、この枠内の一番最後のところでありますけれども、各層、各分野の幅広い市民の皆さんに参加を呼びかけますと、広く呼びかけておりまして、これは地方公務員法36条が禁止する政治的行為に該当することは明らかであります。市職労を事務所として同じ電話番号であることからしましても、本市職員がこれに関与していないなどということは、通常考えられません。違法行為が行われた可能性は極めて高いわけであります。これが本市市役所の敷地内、すぐ隣の建物でですね、行われているわけであります。徹底した調査を求めますが、いかがでしょうか。
 また、市職労が組織としてかかわったことは明らかであります。組織的な意思決定過程を明らかにするとともに、執行委員長に対してしかるべき措置をとるよう求めます。違法性が極めて高いこの件について、今後は捜査機関への告発なども必要であると考えます。
 続きまして、まず通告しておりました水道事業につきましては、今回は取り下げをさせていただきます。
 次に、その他としまして、後藤市長の肝いりで始まったこのセンスアップの一つ、コンシェルジュについてですね、お尋ねいたします。
 この事業につきましてはですね、税金の無駄遣いだからやめるべきだとの声を市民の方から頂戴いたします。実際にですね、コンシェルジュとは名ばかりでありまして、ただの案内係と何も変わらないのではないかと思います。コンシェルジュとしてどこまで踏み込んだ、どういうサービスを市民に行うことができるのか、コンシェルジュとしての業務の範囲、こういったことすらですね、定められていないようであります。これはなぜなのでしょうか、お答えください。
 コンシェルジュということですから、より高い、この接遇を期待されるところでありますけども、特にそういった研修を受けているわけでもありません。唯一コンシェルジュっぽかったところはですね、その制服でありまして、市長も市報の4月号のコラムで、ゴールドのネクタイやリボンを着用したコンシェルジュ職員が笑顔で案内しますと、このように市報に書かれているわけであります。しかしながら、どうも最近はポロシャツで対応しているようです。いつ、どのような経緯でこれは変わったのでしょうか、お答えください。
 この業務はですね、通常3人で行っているということであります。しかし、実際にロビーに立っているのは二人でありまして、大体これは45分から1時間程度ごとに交代しながら、一人は事務作業をしているとのことであります。そんな細切れ、短時間の事務作業を行うということはですね、何か非効率だと、そんなふうに感じるわけなんですけれども、一体これはどのような事務作業、どんな仕事をしているんでしょうか。立ち仕事が続くとしんどいので、順番に休憩しているなどということがあってはいけません、答弁を求めます。
 コンシェルジュにかかる人件費、制服代、その他経費についてお答えください。また、委託している案内窓口業務の方と再任用コンシェルジュ職員の給与比較についてお示しください。
 次に、毎日毎日12時40分になると、市役所内にスマイル体操の音楽が放送されます。ことしの3月から始まっており、半年が経過しました。しかしですね、私は、これまでただの一度も実際に体操している人を見たことがありません。誰かやっている人はいないかと探したところですね、文化スポーツ推進室の前に行きましたら、そこだけではですね、やっていました。この程度ですので、とても浸透しているとは思えない状況ですけれども、御所見をお伺いいたします。
 職員の健康増進についてはですね、昨年、吹田市職員徒歩通勤プログラム、通称吹田あるくの助などというものもありました。週に二、三回を目安に徒歩通勤を実施するという、大変高い目標を掲げていたところでありますけれども、その成果、実績はいかがだったでしょうか。
 以上、1回目の質問を終わります。
○藤木栄亮議長 行政経営部長。
◎稲田勲行政経営部長 外郭団体のあり方に関する指針につきましては、これまで団体のあり方についての見直し指針としておりましたものを、策定から10年以上が経過し、社会情勢も変化しておりますことから、改めて団体のあり方や市の関与のあり方を整理し、団体における公正で透明性の高い運営の確保や、経営状況の健全性の確保等を図るため、策定したものでございます。
 組織の統廃合や民間事業者への業務移管などにつきましては、外郭団体のあるべき姿の事業運営の項目の中で、民間企業等との競合の有無を絶えず検証し、事業の統廃合を含めて見直すことを定めており、また市の関与のあり方の団体の活動状況評価の項目の中で、毎事業年度終了後に団体の活動状況評価を行うことを定めており、その評価の中で、団体の存在意義について判断することとしております。
 次に、役員の登用につきましては、外郭団体のあるべき姿の基本的役割の項目の中で、外郭団体について民間のノウハウの活用を前提とした団体であることを示すとともに、組織及び人事管理の項目の中では、広く人材を求めて、十分な知識や経験を持った人材の登用を図ることを定めているところでございます。
 以上でございます。
○藤木栄亮議長 都市計画部長。
◎上野雅章都市計画部長 南吹田地域の新駅につきましては、新大阪駅から一駅という立地にあり、北梅田の新駅設置やなにわ筋線の整備など、今後、鉄道インフラの利便性の向上が大きく進めば、新駅の期待はさらに高まり、まちの発展につながるものと考えております。
 新駅周辺には、スーパーなどの生活利便施設がなく、にぎわいがない状況であることは認識しており、都市計画マスタープランでも、この新駅周辺を地域拠点として位置づけ、駅前にふさわしい魅力的な都市環境の形成を目指すものとしていることから、土地利用の可能性や立地評価等の調査を行い、土地利用誘導策等の可能性についての検討を進めてまいりました。
 今後、見込まれるまちの発展に向け、土地利用の状況を注視し、現在の住環境とのバランスが図られるよう、用途地域の変更も含めた都市計画制度等の活用により、検討してまいります。
 以上でございます。
○藤木栄亮議長 土木部長。
◎松本利久土木部長 南吹田地域のおおさか東線新駅の駅前交通広場への路線バスの乗り入れにつきましては、本市より阪急バス株式会社に要望しており、同社より、事業の採算性を見きわめた上でということではありますが、乗り入れを行いたいとの回答をいただいているところでございます。
 御指摘の同駅とJR吹田駅及び江坂駅とを接続する路線の設定につきましては、本市としても望ましいものと考えており、機会を捉え要望してまいります。
 以上でございます。
○藤木栄亮議長 総務部長。
◎小西義人総務部長 職員団体等の事務所等のスペースとしての職員会館の使用につきましては、あくまでも職員団体等の事務所及び会議室として、行政財産の目的外使用を許可しているものでございます。その許可条件の一つとして、使用者は本施設に関する権利を第三者に譲渡し、もしくは転貸してはならないとの条件を付しておりますので、これに当たるような行為は認めておりません。
 議員御指摘の団体の連絡先が吹田市職員労働組合の電話番号となっていることにつきまして、吹田市職員労働組合に確認しましたところ、同組合の事務所には書記局職員が常駐しているために連絡先として都合がよいとの理由で、連絡先として記載したとのことを現時点で確認をいたしております。
 公正、公平であるべき市役所内において、このような極めて偏った政治的組織の事務局が置かれ、連絡先となっていることをどのように考えているのかという御質問につきまして、本市といたしましては、法的な点も含め、十分に確認した上で判断することとなります。実質的に事務局が置かれているような事実があれば、これは不適切であると判断をせざるを得ず、しかるべき対応をとってまいりたいと考えております。
 また、本市職員において地方公務員法第36条の規定に違反する行為があったかどうかにつきましても、法的な点も含め、活動の実態について必要かつ十分な調査を行います。
 次に、吹田市職員徒歩通勤プログラムについてでございますが、職員の健康維持・増進を目的として、日常的に継続して運動ができるよう徒歩通勤を推奨し、昨年度の5月から2月までの期間において実施したもので、定員30人程度に対しまして、39人の職員から参加の申し込みがありました。
 通勤時という制約もあり、継続して取り組むことができた職員はおおよそ半数で、運動効果が期待できる頻度として示していた週3回から4回のペースで継続できた職員は、全体の3割強でしたが、参加した職員のアンケートでは、ふだん歩く機会がふえた、体調がよくなった、睡眠、生活リズムが整ったなどの声が多く寄せられ、徒歩通勤が歩くことの一定の動機づけになったと考えております。
 以上でございます。
○藤木栄亮議長 市民部長。
◎高田徳也市民部長 コンシェルジュの業務範囲につきましては、来庁された市民の方の御要望にできる限りお応えするということが業務でありますため、その業務範囲を特段定めていないものでございます。
 次に、現在の服装につきましては、5月より全庁的にエコスタイル期間となったことから、ポロシャツでの接遇をさせていただいているものでございます。エコスタイル期間が終了いたしましたら、従来のようにゴールドのネクタイを着用したスタイルでの接遇をいたします。
 次に、コンシェルジュの事務分担につきましては、コンシェルジュ業務に従事していない時間は、市民総務室の業務であります計量業務、後援等承認業務、広聴業務の統計処理に従事しているところでございます。
 インフォメーション(案内窓口業務)として、業務委託者には年額443万3,000円の委託料を支出しております。コンシェルジュの人件費は、再任用職員3名で1,090万1,000円という状況です。制服代といたしましては、貸与していないため支出はありませんが、その他経費としてネクタイ、名札で約9,000円という状況です。
 最後に、インフォメーション(案内窓口業務)の方の人件費につきましては、委託料と1日当たりの延べ勤務時間14.5時間から算出しますと、1人当たり237万1,000円、再任用コンシェルジュはその他の経費を含め1人当たり363万7,000円という状況です。
 以上でございます。
○藤木栄亮議長 都市魅力部長。
◎中嶋勝宏都市魅力部長 すいた笑顔(スマイル)体操につきましては、吹田の体操として普及することを目指し、職員や来庁者に、まずは音楽から親しんでいただき、体操を知っていただくことを目的に、本年3月より庁内放送を実施し、現在、低層棟3階文化スポーツ推進室周辺におきまして、他部局からの参加も含め、約50名の職員が毎日体操を実施いたしております。また、本年9月からは、毎月第2水曜日をスマイルデーとし、正面玄関ロビーにおきましてスマイル体操を実施したいと考えております。
 今後とも職員を初め、来庁者につきましても健康づくりに取り組んでいただくきっかけとなりますよう、スマイル体操の普及に努めてまいります。
 以上でございます。
○藤木栄亮議長 市長。
   (市長登壇)
◎後藤圭二市長 外郭団体のあり方について、数点の御指摘をいただきました。外郭団体は、市と連携をし、公益的な事業を担う団体でございます。また一方で、市とは独立した団体として、それぞれの団体において経営判断を行う組織でもあります。その統廃合につきましては、団体の果たす役割を時代の要請に応じて検討するものでございます。
 また、役員につきましては、これまで同様、出身、経歴、経験、年齢、性別等にかかわらず、団体にとって最も適切な人材が、その任に登用されるべきであると考えておりまして、これらの考えに基づきまして、新たに指針を定めたものでございます。
 以上でございます。
○藤木栄亮議長 26番 榎内議員。
   (26番榎内議員登壇)
◆26番(榎内智議員) まず、外郭団体につきまして、市長から御答弁をいただきました。時代の役割に合わせて見直すとかですね、そういったことはあろうかと思いますけれども、申し上げているのは、やはり実際どういった形で、ちゃんと打ち出しているかということでありまして、その指針において、今回、後藤市長のこの指針の改定によってですね、以前はあった組織の統廃合、ここに踏み込んだ内容は削除されているのは残念ながら事実でありますし、その役員についてもですね、適切な人員配置と言いつつも、以前もそういうことは書かれていましたけれども、でも、以前は明確に民間人の登用を図ることと書いてたんですけど、それがそのまま削除されているんです、それが現実です。本当に残念でなりません。
 続きまして、市職労の問題につきまして、まずはですね、この本市役所敷地内のですね、このすぐそばの建物で、この市民の財産をただで借り、左翼的団体の事務局としている件についてはですね、社会通念上考えて、こんなことが認められるはずがありません。そもそも市職労に貸す必要はないと思ってますけれども、それでも百歩譲って市職労にただで貸しているのはですね、これは職員の福利厚生のため、ひいてはそれが市民のためという理解だからであります。
 どう見てもですね、この明らかに偏っているこんなチラシがですね、あそこから、すぐ隣の建物から発信されている。こんなことをですね、放置していいはずがないわけであります。使用許可に違反したということであれば、そこはもう直ちに出ていっていただくよりほかありません。ともかくですね、十分な確認をお願いいたします。
 また、地公法36条違反についてもですね、法的な点を含め、必要かつ十分な調査を行うということでありますから、これら市職労の問題について、今回はですね、その結果を待ちまして、再質問は次回にいたしたいと、そのように思います。
 大阪維新の会はですね、職員の政治的行為の制限に関する条例、これを提出するなどをしてまいりました。議会では可決に至りませんでしたけども、その後ですね、吹田市職員のための政治的行為マニュアルが作成されるなど、一歩市民に信頼される市役所になろうとしていると思っていたところでありますけども、相変わらずのどうしようもない内容に、市職労の行動にはうんざりする思いであります。
 申し上げましたとおり、道徳的なレベルを超え、職員個人、あるいは組織的に違法行為が行われた可能性が大変強い状況であるわけでありますから、市職労側からの、潔白であると明確な証拠を示されない以上はですね、これは告発する必要があると考えておりますので、徹底した調査をお願いいたします。
 コンシェルジュにつきまして、こちらについてはですね、その給与は、インフォメーションの方と比べて1.5倍ということであります。今後、見直されることを求めます。
 そして、最後にスマイル体操について御答弁をいただきました。早速、あさって、第2水曜日から、このスマイルデーを設置して、正面玄関ロビーでこの体操を行うということであります。特にそのようにしてほしいと要望したりとか、質問をしたわけでもないんですけれども、しかしながら、このような迅速かつ前向きな対応にはですね、大変好感を持てるところであります。私も可能な限り参加させていただきたいと思います。
 以上、終わります。